2020年版PHPグローバル・リスク分析

 PHP総研グローバル・リスク分析プロジェクトは、来たる2020年に日本が注視すべきグローバルなリスクを展望する「2020年版PHPグローバル・リスク分析」レポートをまとめ、このたび発表いたしました。
 本レポートは、国際政治、地域研究、国際金融、国際経済、軍事、エネルギー、サイバー等の専門家が、グローバルなリスク要因を検討した結果をまとめたもので、今回が第9回目の発刊になります。
 世界第一位と第二位の経済大国である米国と中国の間で、政治・安全保障のみならず、経済やテクノロジーの分野をめぐって激しい覇権競争が展開されるなど、国家間関係において協調よりも競争や対立の側面が目立つようになりました。主要国では自国中心主義が台頭し、経済手段を政治的目的のために用いる動きも顕著になっています。今回のレポートでも取り上げている、環境問題の政治化、デジタル通貨、長期化する超金利経済、急拡大する宇宙空間利用など、国家間の力関係や国際政治の前提そのものを変えうる事象にも留意が必要です。
 政府関係者だけでなく、企業関係者にとっても、政治リスクや地政学リスクから目が離せない状況は、しばらく続くものと思われます。
 本レポートが、政治と経済のダイナミックな相互作用に関心を寄せるみなさまにとって有益な着眼を提供するものであることを願ってやみません。
※2020年1月発売の月刊誌『Voice』令和2年2月号で、本レポートに関連した特集を予定しています。

Global Risks 2020

  • 1. トランプ「再選ファースト」外交で揺らぐ米国の同盟関係
  • 2. 高まる圧力に強硬姿勢で応じる習近平政権
  • 3. ドル覇権に挑戦する中国デジタル通貨
  • 4. ビッグディール・サイクルに振り回される朝鮮半島
  • 5. 大国間競争激化の中で中露は「同盟的な関係」へ
  • 6. イラン「増長」で動揺する中東親米陣営の「暴発」
  • 7. 「低金利の宴」長期化が引き起こす債務バブル
  • 8. 国家支援を受けたサイバー攻撃の活性化と多様化
  • 9. 激甚災害多発で政治化する環境問題
  • 10. 宇宙システムの信頼性を低下させる妨害事象の頻発

【内容】

<目次>

  • はじめに
  • リスク俯瞰世界地図
  • グローバル・オーバービュー
  • グローバル・リスク2020
  • 日本にとっての政策的インプリケーション
  • 【コラム】注目されるロシアのアフリカ「ハイブリッド介入」
  • 【コラム】欧州リスクは「2021年」に顕在化か?
2020年版PHPグローバル・リスク分析

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畔蒜泰助
(あびる・たいすけ)
/笹川平和財団シニア・リサーチ・フェロー
1969年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。モスクワ国立国際関係大学国際関係学部修士。東京財団研究員兼政策プロデューサー、国際協力銀行モスクワ駐在員事務所上席駐在員等を経て現職。専門はロシアを中心とするユーラシア地政学、ロシア国内政治。露ヴァルダイ・クラブのメンバー。著書に『「今のロシア」がわかる本』(三笠書房。知的生きかた文庫)、『原発とレアアース』(共著、日経プレミアムシリーズ)、監訳書に『プーチンの世界』(新潮社)がある。
飯田将史
(いいだ・まさふみ)
/防衛研究所地域研究部中国研究室主任研究官
1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。同大学院政策・メディア研究科修士。スタンフォード大学修士(東アジア論)。専門は中国の外交・安全保障政策と東アジアの国際関係。スタンフォード大学と米海軍大学で客員研究員もつとめた。著書に『海洋へ膨張する中国』(単著、角川SSC 新書)、『中国―改革開放への転換』(共編著、慶応義塾大学出版会)、『チャイナ・リスク』(共著、岩波書店)等がある。
池内 恵
(いけうち・さとし)
/東京大学先端科学技術研究センター教授
1973年生まれ。東京大学文学部イスラム学科卒。同大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。専門はイスラーム政治思想、中東地域研究。著書に『現代アラブの社会思想―終末論とイスラーム主義』(講談社)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社)、『シーア派とスンニ派』(新潮社)など。『イスラーム国の衝撃』(文藝春秋)で2015年度の毎日出版文化賞・特別賞を受賞。2016年度の中曽根康弘賞・優秀賞を受賞。『フォーサイト』(ウェブ版、新潮社)で連載「中東危機の震源を読む」とブログ「中東の部屋」および「池内恵の中東通信」を担当。
金子将史
(かねこ・まさふみ)
/政策シンクタンクPHP総研代表・研究主幹
1970年生まれ。東京大学文学部卒。ロンドン大学キングスカレッジ戦争学修士。松下政経塾塾生等を経て現職。株式会社PHP 研究所執行役員。専門は外交・安全保障政策。著書に『パブリック・ディプロマシー戦略』(共編著、PHP 研究所)、『日本の大戦略?歴史的パワー・シフトをどう乗り切るか』(共著、PHP 研究所)、『世界のインテリジェンス』(共著、PHP 研究所)等。「国家安全保障会議の創設に関する有識者会議」議員等を歴任。外務省「科学技術外交推進会議」委員。国際安全保障学会理事。
菅原 出
(すがわら・いずる)
/国際政治アナリスト / グローバルリスク・アドバイザリー代表
1969年生まれ。アムステルダム大学卒。東京財団研究員、英危機管理会社勤務を経て現職。著書に『「イスラム国」と「恐怖の輸出」』(講談社現代新書)、『戦争詐欺師』(講談社)、『秘密戦争の司令官オバマ』(並木書房)等がある。安全保障・テロ・治安リスク分析や危機管理が専門で邦人企業や政府機関等の危機管理アドバイザー、NPO 法人「海外安全・危機管理の会」代表理事をつとめている。
田島弘一
(たじま・こういち)
/株式会社日本格付研究所 調査室長
1952年生まれ。千葉大学人文学部法経学科卒。信託銀行で国際部門、運用部門を経験、証券では経営向け調査を担当、同時に国際金融情報センターのシニアアドバイザーを兼務し現在に至る。カーターショック、オイルショック、プラザ合意、ブラックマンデイ、バブル崩壊、不良債権問題、金融危機、同時テロ、リーマンショックなどを身近で経験したことから、政治、軍事、外交、経済、金融、市場はジグソーパズルとみて、金融インテリジェンスの実践者として活動しながら、政策提言活動も続けている。
中島精也
(なかじま・せいや)
/福井県立大学客員教授
1947年生まれ。横浜国立大学経済学部卒。ドイツifo経済研究所客員研究員(ミュンヘン駐在)、九州大学大学院非常勤講師、伊藤忠商事チーフエコノミストを経て現職。丹羽連絡事務所チーフエコノミストを兼務。著書に『傍若無人なアメリカ経済?アメリカの中央銀行・FRBの正体』(角川新書)、『グローバルエコノミーの潮流』(シグマベイスキャピタル)、『アジア通貨危機の経済学』(編著、東洋経済新報社)等がある。
名和利男
(なわ・としお)
/サイバーディフェンス研究所専務理事/上級分析官
1971年生まれ。海上自衛隊において護衛艦のCOC(戦闘情報中枢)の業務に従事した後、航空自衛隊において信務暗号・通信業務/在日米空軍との連絡調整業務/防空指揮システム等のセキュリティ担当業務に従事。その後JPCERT コーディネーションセンター早期警戒グループのリーダ等を経て現職。他複数の役職を兼務。専門分野であるインシデントハンドリングの経験と実績を活かして、CSIRT 構築及び、サイバー演習の国内第一人者として、支援サービスを提供。現在サイバーインテリジェンスやアクティブディフェンスに関する活動を強化中。
馬渕治好
(まぶち・はるよし)
/ブーケ・ド・フルーレット代表
1958年生まれ。東京大学理学部卒。マサチューセッツ工科大学スローンスクール経営科学修士。米国チャータード・ファイナンシャル・アナリスト(CFA)。(旧)日興證券等を経て現職。国際経済・証券金融市場分析が職務。著書に、『ゼロからわかる 時事問題とマーケットの深い関係』(金融財政事情研究会)、『勝率9割の投資セオリーは存在するか』(東洋経済新報社)、『投資の鉄人』(共著、日本経済新聞出版社)、『投資のプロはこうして先を読む』(日本経済新聞出版社)。日本経済新聞夕刊「十字路」の執筆担当者のひとり。
保井俊之
(やすい・としゆき)
/慶應義塾大学大学院SDM研究科特別招聘教授
1962年生まれ。東京大学教養学科卒。国際基督教大学博士(学術)。研究テーマは社会システム、ソーシャルデザイン、ダイアローグと協創、システム×デザイン思考等。著書に『「日本」の売り方―協創力が市場を制す』(角川one テーマ21)、『中台激震』(中央公論新社)、『体系 グローバル・コンプライアンス・リスクの現状』(共著、きんざい)、『ふるさと納税の理論と実践』(事業構想大学院大学出版部)』、『無意識と「対話」する方法』(ワニプラス)等。2010と11年度の日本コンペティティブ・インテリジェンス学会論文賞を、2012と13年度の日本創造学会論文誌の論文賞を、それぞれ受賞。

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