「東日本大震災からの復興に向けた第二次提言」について
―被災市町村は「復興ビジョン」の早期策定を―

荒田英知 (政策シンクタンク PHP総研 主席研究員・政治経済研究センター長)

Talking Points

  • 東日本大震災からの復興に向けては、被災した現場であり、住民に最も身近な公共団体である市町村が当事者として復興ビジョンを早期に描くべきである。
  • ビジョンの策定に当たっては、旧町村や集落などの地域単位に配慮して、住民の合意形成を進めると同時に、全国の自治体から専門職員の人的支援を行なう。
  • すでに国や被災県においても復興計画の取りまとめが進んでいるが、そこには、市町村の復興ビジョンの策定・実施を最大限支援することを明示すべきである。
  • 国の復興構想に期待されることは、財源面・制度面からの復旧・復興スキームの確立である。財政的には国が責任を持ち、制度的には現場の声を汲むことが基本となる。
  • 被災県の復興計画策定に際しても、市町村の意向を反映するプロセスが必要であるとともに、国の復興構想に対して市町村意見とのつなぎ役を果たすことが重要である。
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