日米同盟は深化しているか
―日米安保共同宣言以降の変化から―

金子将史 (政策シンクタンクPHP総研 国際戦略研究センター長 主席研究員)

Talking Points

  • 民主党政権が掲げる「日米同盟の深化」は、安保、経済、文化・人的交流を三本柱としているが、同盟の深化はなによりも安保分野で行われなければならない。本年6月の2+2の共同宣言文書が、安保分野での同盟深化の方向性を示している。
  • 96年の日米安保共同宣言以降の日米共同の戦略文書からは、同盟の地理的焦点、在日米軍の位置づけ、防衛・安保協力の変化が確認できる。
  • 本年6月の2+2共同宣言文書は、台頭する中国を念頭においた「先進国/新興国複合体における同盟」への一歩を画したが、中国との難しい関係を考えれば、実務レベルにとどまらない政治レベルでの同盟深化を図ることが必要である。
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