いま求めたい「しくみ」を変える政治改革

政策シンクタンクPHP総研 研究主幹 永久寿夫

 各提言の対象範囲は極めて広く、選挙制度、有権者、マスコミ・報道などにも及んでいるが、それらは有権者の声を吸収するプロセスとして別個に取り扱うことにして、ここではその声を実現していくプロセスだけに焦点を当ててきた。「決められない」政治を終わらせるためには、政治家個人の資質もさることながら、政治の「しくみ」の変革が重要ということが分かるはずである。しかしながら、その「しくみ」を変えるには、現状に心地よさを感じる「勢力」に対抗しうる強い意思とリーダーシップをもった政治家が必要なのも事実である。有権者としては、いかにそうした政治家を探し出し、サポートしていくかが課題である。

関連記事