子どもたちの成長を実感しながら

放課後NPOアフタースクール 代表理事 平岩国泰

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アフタースクール第1号の誕生
 
 平岩さんの取材に伺った現場は、中野区の新渡戸文化学園内にある、新渡戸文化アフタースクール。学園の敷地内にある建物のひとつに、「新渡戸文化小学校・アフタースクール」と書かれた立派な表札がかかっている。
 
「ここは私立の学校ですが、『アフタースクールをやりたい』と考えているときに、たまたま僕たちが世田谷でやっていた活動の新聞記事を見て、声を掛けてくださったんです」
 
 理事長に「あなたの夢を語ってほしい」と促された平岩さんは、子どもたちの放課後をなんとかしたいと思ってアフタースクールの活動を始めたこと、将来的にはアフタースクールを日本のインフラに育てていきたいことなどを一生懸命に語った。
 
「そしたら、『まずここで第1号をやってみなさい』と言ってくださって。それから急いで準備を整えて、2011年に、新渡戸文化アフタースクールが開校しました」
 
 新渡戸文化アフタースクールで展開されているプログラムは、スポーツ、料理、アート、音楽、そろばんや英語と、多岐にわたる。もちろん、料理は家庭科室、理科実験は理科室、音楽は音楽室、スポーツは体育館と、児童が帰った後の学校中の空き教室がフル活用されている。
 
「学校が終わると、敷地内にあるアフタースクールの部屋に子どもたちが移動してきます。まずは必ずそこに集合して、名前と顔写真の入ったカードを送迎表に自分で貼りつけます。それから宿題をしておやつを食べて、そのままそこで友達とのんびり過ごす子もいますし、剣道などのプログラムがある子は、その場所に移動します」
 
 この日のおやつはふかしたさつま芋と牛乳。おやつは学園内でスタッフによって手作りされる。食物アレルギーへの対応もこまやかだ。壁には退所時間と近隣の駅やバス停がそれぞれいくつか書かれた送迎表があり、子どもたちはその日自分が帰る時間と場所に合わせてカードを貼りつける。
 
「子どもたちは決めた退室時間に合わせて帰ることになっているんですが、友達と遊ぶのが楽しくて帰りたがらない子が多いので、出欠確認を兼ねて表をチェックして、帰る時間になるとスタッフからも声を掛けます」
 
 帰るときにはカードを子どもたちが自分で外すことで、誰が学園内に残っているのか、一目で把握できるよう工夫されている。さらに子どもの入退室時に保護者にメールが配信されるなど、安心・安全が徹底して追求されている様子がうかがえた。

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