子どもたちの成長を実感しながら

放課後NPOアフタースクール 代表理事 平岩国泰

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アフタースクールプログラムで成長する子どもたち
 
 取材に伺った金曜日には、剣道や書道、ピアノ、そろばんといった「市民先生」によるプログラムが行われていた。
 
「アフタースクールでの剣道は週に1回なので、本格的にやりたいのであれば道場に通うほうがいいのかもしれませんが、習い事として本格的に始めるかどうか判断するための『お試し』としても好評です。道具をぜんぶそろえたのに、すぐ飽きてやめちゃったらどうしよう、とか考えてしまうと、やっぱり始めるのを躊躇しますよね。剣道など、道具の初期投資が必要なものはある程度こちらで準備しているので、とりあえずやってみようかな、と体験のハードルを下げられる。そうやって好きなこと、やりたいことを見つけていってくれたらいいなと思います。もちろんアフタースクールでも本格的に打ち込める環境も用意していきたいと思っています」
 
 もちろん週に1度でも、子どもたちの成長には目を見張るものがある。「アフタースクールで剣道を始めてから、子どもが礼儀正しくなった」「きちんと挨拶ができるようになった」という声も保護者から届き、平岩さんを喜ばせている。冒頭で紹介した「小蔵」も、アフタースクールの建築のプログラムで、子どもたちが1年間をかけて、「市民先生」である大工の棟梁と一緒につくりあげたものだ。
 
「建築ってやっぱりいいんですよね。こうやって目に見えるかたちになりますから。一生の想い出になってくれるといいなと思います」
 
 「学校が終わった後の時間、大人の目の届くところに置いておかないと不安だから」という理由で子どもを塾や習い事に行かせる保護者もいるそうだが、大人の目が行き届き、友達と一緒にさまざまなことを体験して楽しみながら学び、成長できるアフタースクールは、そうした保護者にとっても魅力的なプログラムであることは間違いない。

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