【PHP総研特別レポート】
再生可能エネルギーがもたらした地域付加価値に関する実証的研究
~再エネと地域との共生のかたち~
2050年カーボンニュートラル宣言を機に、国は脱炭素政策のギアを上げました。グリーンシフト(脱炭素化)の牽引役として、再生可能エネルギーへの期待が一層高まり、その導入に向けた自治体や企業の動きが活発化しています。
ただ、再エネの導入には、再エネと地域との共生関係が欠かせません。地域、住民との協調の結果として再エネの投資収益性が向上し、脱炭素化の実現にも資すると考えられます。しかし、「地域に貢献的な再エネとは何か?」「施策や事業をどのように組み立てれば良いのか?」と悩む自治体や企業は少なくありません。地方創生に貢献的な再エネ導入のあり方が今、問われています。
本稿では、東日本大震災後に、再エネ導入と被災地の経済復興を目的に実施された「再生可能エネルギー発電設備等導入促進復興支援補助金」(通称:半農半エネ事業)を題材に、再エネが発電事業開始20年後までに地域へもたらす経済効果を試算。さらに、今後の市場競争の激化や導入支援水準の引き下げを見通しつつ、地域に貢献的な再エネ政策や、地域と共生する形で再エネが導入されるために必要な事業設計のあり方を考察しました。
【内容】
参考文献