【PHP総研シンポジウム】歴史で地域を強くする
―ふるさとの先人をまちづくり、人づくり、心そだてに活かす―

 多くの地域が今、人口減少と活力低下、地域の担い手不足、社会全般のモラル低下という深刻な問題に直面しています。こうした問題を解決し地域を活性化へ導く原動力として、地域への愛着、誇り、憧れ、共感、当事者意識を持った人が一人でも多く育ち、主体的に考動し、まちづくりに参画していく内なる力を高めていくことが課題です。

 こうした課題意識の下、政策シンクタンクPHP総研は2月7日に、「歴史で地域を強くする」をテーマとするシンポジウムを開催し、ふるさとの歴史と先人を手掛かりとした地域活性化政策のあり方を議論しました。

―ふるさとの先人をまちづくり、人づくり、心そだてに活かす―

 最初に、「提言発表」では、PHP総研・佐々木陽一が長期にわたってまちづくりに与えるポジティブな効果、すなわち、「レガシー」という側面から、歴史と先人に注目すべき理由、見出すべきレガシー、まちづくりへの活用に必要な制度的位置づけ等、歴史活用による地域活性化戦略として10の政策を提言発表しました。

【PHP総研が発表した政策提言「先人を活かした心そだて・人づくり・まちづくり」のための10の政策】

  • <提言1>「心そだて」をまちづくりの起点にする
  • <提言2> 先人のレガシーを見出す
  • <提言3>「ふつうのまち」こそ、シビックプライドの醸成に力を注げ
  • <提言4> 先人を活かした人づくりのメカニズムを構築する
  • <提言5>「コミュニケーションポイント」を戦略的に増やす
  • <提言6> 自治体連携で歴史まちづくりを牽引する人材を養成する
  • <提言7> 先人を活かす明快な政策体系を構築する
  • <提言8> 先人政策の成果目標を設定する
  • <提言9> 先人を活かせる組織マネジメントを確立する
  • <提言10>先人活用をテコに、より良質な教育・学習環境を整備する

※「PHP総研が発表した政策提言「先人を活かした心そだて・人づくり・まちづくり」のための10の政策」 | PDF |

 次いで、『提案・意見発表』では、ふるさとの先人を活かした、心そだて、人づくり、まちづくりの取り組み事例として、「嚶鳴協議会の目的、活動成果」等を鈴木淳雄氏(東海市長)、「SDGsを活用した先人教育・郷土教育の可能性」を福島健氏(多久市教育委員会)、「自分とふるさとを愛する子を育てる地域づくり」の活動実績等を鈴木隆一氏(恵那市NPOいわむら一斎塾)、「雑誌編集長が見た歴史の活用と情報発信」をPHP研究所・大山耕介(月刊誌「歴史街道」編集長)が発表・提案しました。

 続く、「パネルディスカッション」では『歴史から未来へ――地域からの提言持続可能な地域づくりのために、今、やらなければならないこと』をテーマに、PHP総研・寺田昭一によるモデレートにより、黒木敏之高鍋町長、宇佐美晃三大野町長、横尾俊彦多久市長をパネリストとして、各地の取組紹介等を交えながら、ふるさとの歴史と先人を地方創生に活かす戦略や政策課題を議論しました。

第2期地方総合戦略での「新たな目標」
SDGsを今後どう活用していくか1
SDGsを活用した先人教育・郷土教育の可能性
100件以上の文化財 女城主の里いわむら
~月刊誌『歴史街道』の編集の現場から~
SDGsを今後どう活用していくか2
黒木 敏之(宮崎県高鍋町長)
宇佐美 晃三(岐阜県大野町長)
横尾 俊彦(佐賀県多久市長)
 

 最後に、以上の発表等をふまえ、童門冬二氏(作家)、吉田公平氏(東洋大名誉教授)、黒田和秀氏(元世界銀行上級業務専門員)の3人のコメンテーターから、歴史で地域を強くする政策の講評と提案をいただきました。

 弊社は引き続き、歴史まちづくりの推進に向けた政策研究を進めるとともに、事業ドメインを活用した情報発信、実践を通じて地域活性化に貢献してまいります。

※ 弊社事業ドメインによる「活性化ソリューション(例:観光)」資料 | PDF |

―プログラム―

13:30~13:35開会あいさつ 金子将史(政策シンクタンクPHP総研代表/研究主幹)
13:35~14:00
【提 言】
『歴史活用による地域活性化戦略~ふるさとの先人を活かしたまちづくり、人づくり、心そだて』
佐々木陽一(PHP総研シニアコンサルタント/主任研究員)
14:00~15:15
【提案と事例】
作家・童門冬二氏、東洋大学名誉教授・吉田公平氏の指導と助言のもと、ふるさとの先人を活かした地域づくりに歩んでいる嚶鳴協議会活動12年の成果を総括し、歴史活用による地域づくりのあり方の提案を事例とともに紹介します。
【1】『嚶鳴協議会が目指すもの』
   鈴木淳雄氏(嚶鳴協議会会長、愛知県東海市長)
【2】『SDGsを活かした先人教育・郷土教育の可能性』
   福島 健氏(佐賀県多久市教育委員会)
【3】『自分とふるさとを愛する子を育てる地域づくり』
   鈴木隆一氏(岐阜県恵那市・NPO法人いわむら一斉塾)
【4】『雑誌編集長が見た歴史の活用と情報発信』
   大山耕介(月刊誌「歴史街道」編集長)
15:15~15:30休憩
15:30~17:15
【パネルディスカッション】
『歴史から未来へ――地域からの提言
持続可能な地域づくりのために、今、やらなければならないこと』
人口減少、少子高齢化、相次ぐ災害など、山積する地域課題を乗り越えて、持続可能な地域づくりを実現するために、今、何が必要か?―ふるさとの先人、歴史・文化を通して地域づくりに邁進する自治体首長をパネリストに、参加者全員で教え合い、学び合い、探り合います。
◇パネリスト
 
嚶鳴協議会加盟自治体市町長
◇モデレーター
寺田昭一(PHP総研シニアコンサルタント、月刊誌「歴史街道」特別編集委員)
◇コメンテーター
童門冬二氏(作家)
吉田公平氏(東洋大学名誉教授)
黒田和秀氏(同志社大学客員教授、元世界銀行上級業務専門員)
17:15閉会
17:30~19:30交流・意見交換会  参加費 7,000円(税込/お一人様) ※現地支払
※やむを得ない事情により、内容が変更になる場合があります。予めご了承ください。

開催概要

日時
2020年2月7日(金)
13:30~17:15(開場13:00) シンポジウム ※無料
17:30~19:30 交流・意見交換会 ※有料。
参加費 7,000円(税込/お一人様)
会場

霞山会館 「霞山の間」(霞が関コモンゲート西館37階)
東京都千代田区霞が関三丁目2番1号
【ご案内地図】

定員

200名

参加対象

歴史・文化を活かした地域づくりに関心のある自治体(首長、職員、議員等)、行政、企業、団体、個人

主催

政策シンクタンクPHP総研

共催

嚶鳴協議会

お問い合わせ

政策シンクタンクPHP総研(担当:佐々木、寺田)
E-mail:oumei-hi@php.co.jp

※嚶鳴(おうめい)協議会
 ふるさとの先人を地域づくりに活かす自治体が、連携と交流を通して、共に学び、教え、考え、実践することを目的に平成20年(2008)に設立された協議会。毎年加盟自治体交代で開催する「嚶鳴フォーラム」の他、年間を通じて、意見情報交換や交流活動を行なっている。事務局は、愛知県東海市社会教育課に置かれ、PHP総研が協力。童門冬二氏(作家)を名誉会長に、吉田公平氏(東洋大学名誉教授)を顧問に迎え、助言と指導をいただいている。
【加盟自治体(令和元年度)】
恵那市(岐阜県)、大野町(岐阜県)、沖縄市(沖縄県)、小田原市(神奈川県)、釜石市(岩手県)、木曽町(長野県)、多久市(佐賀県)、竹田市(大分県)、田原市(愛知県)、東海市(愛知県)、長野市(長野県)、日田市(大分県)、養父市(兵庫県)、米沢市(山形県) 
【嚶鳴協議会・嚶鳴フォーラムHP】https://www.tokai-arts.jp/oumei_forum/

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