新しい働き方経営者シンポジウム
働き方を雇用から変える

 裁量労働制の適用拡大などを巡り、安倍内閣に依る働き方改革がどのように進むか、不透明な状況が続きそうです。
 しかし、働き方改革は、政府の改革案が成立しなければ取り組めないようなものではありません。実際、仕事と育児の両立や長時間労働、人手不足といった課題と向き合い、政府の動きに先駆けてさまざまな改革を断行している企業の事例はいくつもあります。そうした企業に共通するのは、経営者が自らイニシアチブをとり、臆せず新しいことに取り組む姿勢です。
 4月11日に開催した本シンポジウムでは、「新しい働き方経営者会議」座長の冨山和彦氏(株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO)、青野慶久氏(サイボウズ株式会社 代表取締役社長)、北野泰男氏(キュービーネット株式会社 代表取締役社長)日比谷尚武氏(Sansan名刺総研 所長/一般社団法人at Will Work理事)をパネリストにお迎えし、企業の競争力と働く者の幸せを高める雇用のあり方を実現するために経営者はいま何に取り組むべきかについて議論が展開されました。モデレータは政策シンクタンクPHP総研主任研究員の山田花菜が務めました。
 企業の競争力を高める雇用のあり方、降級降格と従業員のモチベーション、これからの人材育成、副業解禁の4つのテーマについて、経営者をはじめ人事部門・働き方改革に携わる参加者からの質疑応答・意見交換がなされ、好評のうちに終了しました。

シンポジウム「働き方を雇用から変える」講演録(『Voice』2018年7月号掲載)【PDF】

新しい働き方経営者シンポジウム 働き方を雇用から変える

―プログラム―

13:00~13:05開会あいさつ
13:05~13:15「新しい働き方経営者会議」および提言の紹介
13:15~13:50パネルディスカッション前半
テーマ①従業員の専門性と市場性を高める雇用で企業の競争力を上げる
テーマ②降給降格は従業員のモチベーションを下げるのか
13:50~14:03質疑応答
14:03~14:38パネルディスカッション後半
テーマ③これからの人材育成――人材は「育てる」のか「育つ」のか
テーマ④副業解禁で主体的なキャリア形成を促す


14:38~14:51質疑応答
14:51~14:59パネリストからのメッセージ
14:59~15:00閉会

開催概要

【日時】

2018年4月11日(水)13:00~15:00(12:30開場)

【会場】

赤坂インターシティコンファレンス 「the AIR」

地図 https://aicc.tokyo/access/
所在地 港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 3F・4F
最寄駅 東京メトロ 銀座線・南北線「溜池山王駅」直結 千代田線・丸ノ内線「国会議事堂前駅」直結

【登壇者】

冨山 和彦(とやま かずひこ)株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO

1960年生まれ。ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年に産業再生機構設立時に参画しCOOに就任。解散後、経営共創基盤(IGPI)を設立。 数多くの企業の経営改革や成長支援に携わり、現在に至る。
パナソニック社外取締役、東京電力ホールディングス社外取締役。


青野 慶久(あおの よしひさ)サイボウズ株式会社 代表取締役社長

1971年生まれ。松下電工(現・パナソニック)を経て、1997年サイボウズ株式会社を設立。
2005年より現職。社内のワークスタイル改革を推進し離職率を7分の1に低減するとともに、自らも三度の育児休暇を取得するなど、多様な働き方の実践に取り組んでいる。


北野 泰男(きたの やすお) キュービーネット株式会社 代表取締役社長

1969年生まれ。株式会社日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)を経て、2005年にキュービーネット株式会社入社。2009年より現職。ヘアカット専門店「QBハウス」は「10分1,000円カット」というビジネスモデルで理美容業界に革命を起こし、国内外で成長を続けている。


日比谷 尚武(ひびや なおたけ) Sansan名刺総研 所長/一般社団法人at Will Work理事

1976年生まれ。NTTグループ、株式会社KBMJを経て2009年よりSansanに参画し、マーケティングと広報機能の立ち上げに従事。現在はコネクタ/名刺総研所長/Eightエヴァンジェリストとして社外への情報発信を行う。並行して複数の会社でコンサルタントやエヴァンジェリスト、ロックバーの経営者などを務める、雇用関係に依らない働き方の実践者。「“働き方”を選択できる社会」の実現を目指して活動する一般社団法人at Will Work理事。


【モデレーター】

山田花菜(やまだ かな) 政策シンクタンクPHP総研 主任研究員

1985年生まれ。2008年PHP研究所入社。書籍出版部、雑誌編集部を経て現職。2013年11月にインタビュー企画「変える人」を立ち上げ、社会課題の解決に取り組む人々への取材を重ねる。2016年より働き方改革の先進事例の調査に携わり、2017年5月にPHP Policy Review「経営戦略としての働き方改革」を発行。

【定員】

80名

【参加対象】

経営者/経営幹部、人事部門責任者、働き方改革プロジェクト責任者、メディア

【主催】

政策シンクタンクPHP総研

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