新しい国際秩序と令和の日本
―『Voice』令和元年6月号 総力特集―

 ここ数年、ロシアによるクリミア併合、中国の南シナ海等での現状変更活動、ポピュリズムの世界的な広がり、BREXIT国民投票とその後の混乱、トランプ政権による米国第一主義の追求、史上初の米朝首脳会談、米中の報復関税の掛け合いを含む激烈な通商交渉と、これまでの常識を覆すような動きが毎年どころか、毎週、毎日のように生じています。

 先の見通しがきかず、判断が難しい状況であることは間違いありません。しかし、かくも大きく変化する時代には、日本を拘束してきた諸条件が変わることで、新しい選択肢が拓かれる可能性もあります。日本外交、そして日本経済、日本企業には、「機会の窓」を見出し、着実につかみとることが求められるでしょう。

 そのためにも、日々世界中で生起する刺激的な出来事の背景にある国際秩序再編の本質を深く多面的に理解する必要があります。そこで、PHP総研は、PHP研究所の提言誌『Voice』誌において、これからの国際秩序について本格的に検討する特集を企画いたしました。本特集では、歴史的位相から見た米中対立の性格、平成期の国際秩序経験をふまえた日本の課題、日本人が見落としがちなイスラム、ロシア、軍事の視点と、幅広い切り口で国際秩序のこれからについて検討するとともに、PHP総研が昨年発表した提言報告書のエッセンスをご紹介します。

 新天皇が即位され、令和という新しい時代を迎えた日本は、平成の始まりと同じく、国際秩序再編がもたらす戦略的分岐点に立っています。本特集が、国際秩序と日本の針路についてともに考え、本格的な議論が行なわれるきっかけになれば幸いです。

【内容】

<『Voice』令和元年6月号 総力特集>

【執筆者】

  • 田中明彦(政策研究大学院大学学長)/「大戦後の歴史的位相と米中新冷戦」
  • 中西寛(京都大学教授)/「冷戦後の三十年とは何だったか」
  • 池内恵(東京大学教授)/「繰り返す『アラブの春』と新しい中東の秩序」
  • 畔蒜泰助(国際協力銀行モスクワ駐在員事務所上席駐在員)/「拡大ユーラシア戦略がプーチンの狙い」
  • 折木良一(自衛隊第三代統合幕僚長)/「『令和の時代の自衛隊』を創造せよ」
  • 金子将史(PHP総研代表・研究主幹)/「『新しい現実』と志あるリアリズム」

<内容紹介・目次>

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