新時代ビジョン研究会
本研究会は、一般財団法人鹿島平和研究所と政策シンクタンクPHP総研が同じ問題意識のもとに2018年4月にスタートさせた共同プロジェクトです。
明治維新から戦前のわが国は富国強兵により日清・日露戦争に勝利して列強入りするものの、対中・対米英の総力戦に突入して敗れ、社会に大きな損失と混乱をもたらしました。戦後は加工貿易によって復興し、“Japan as Number One”と称賛されるまでに至りましたが、バブル崩壊以降は経済の構造転換も進まず、財政も肥大化し、将来的には財政破綻という社会生活を脅かすリスクを負っています。
戦前戦後に共通してみられるわが国の問題は、時代や環境の変化に応じて自らを変えることができず、結果として破滅的な状況に陥ってしまうところにあるのではないか。現在のわが国は新たなライフサイクルの節目にあり、その変化に応じてビジョンを示し、自己変革できる国とならなければなりません。
本研究会では、わが国の新たなライフサイクルを展望し、それに対応すべき中長期的なビジョンを掲げるとともに、その実現に向け我われは何をなすべきかについて検討をしていきます。
最終的な提言の発表は2020年秋を目途としておりますが、そこに至る研究会の内容を社会に対する問題提起として、月刊誌『Voice』(PHP研究所)等で紹介しています。
〔NEW〕
※本研究会の活動成果をPHP新書『日本の新時代ビジョン 「せめぎあいの時代」を生き抜く楕円型社会へ』として2020年10月17日に刊行致しました。
【内容】
※研究会の概要を、月刊誌『Voice』に掲載しています。
戸部良一氏(防衛大学校名誉教授)「日本軍のパラダイムを考える」【『Voice』2020年10月号掲載】
宮田裕章氏(慶應義塾大学教授)「同調圧力を超えるエビデンス 」【『Voice』2020年9月号掲載】
大屋雄裕氏(慶應義塾大学教授)「謎の国・日本を言語化せよ」【『Voice』2020年8月号掲載】
長谷川順一氏(Preferred Networks最高業務責任者)「ディープラーニングの実装」【『Voice』2020年4月号掲載】
伊丹敬之氏(国際大学学長・一橋大学名誉教授)「『厳しい人本主義』への回帰」【『Voice』2020年3月号掲載】
御立尚資氏(ボストン コンサルティング グループ シニア・アドバイザー)「爆発するルネサンス」【『Voice』2020年2月号掲載】
湯崎英彦氏(広島県知事)「デジタルトラスンスフォーメーションの挑戦」【『Voice』2020年1月号掲載】
長谷川眞理子氏(総合研究大学院大学学長)「人間とチンパンジーを分けるもの」【『Voice』2019年11月号掲載】
椿 昇氏(京都造形芸術大学教授・アーティスト)「日本版故宮をつくれ」【『Voice』2019年9月号掲載】
高島宗一郎氏(福岡市長)「アジアのリーダー都市へ」【『Voice』2019年8月号掲載】
青野慶久氏(サイボウズ株式会社代表取締役社長)「『わがまま』を認める会社」【『Voice』2019年7月号掲載】
片山健也氏(ニセコ町長)「小さな世界都市をつくる」【『Voice』2019年6月号掲載】
三品和広先生(神戸大学教授)「株主重視と社員重視のあいだ」【『Voice』2019年5月号掲載】
片山杜秀先生(慶應義塾大学教授)「国家を守る保険制度」【『Voice』2019年4月号掲載】
本田直之先生(レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長)「食こそ最強の観光ツール」『Voice』2019年3月号掲載】
西垣通先生(東京大学名誉教授)「AIは意味を扱えない」【『Voice』2019年2月号掲載】
安宅和人氏(ヤフーCSO・慶應義塾大学環境情報学部教授)「大学に10兆円の基金を」【『Voice』2019年1月号掲載】