時代が求める政治指導者
-『Voice』2025年12月号特集-

『Voice』2025年12月号

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多党化が進み、連立の枠組みが揺らぐなかで高市政権が発足しました。政治への不信と分断が深まるいま、日本の政治指導には何が求められるのか。

PHP総研が企画協力した『Voice』2025年12月号の特集「時代が求める政治指導者」では、日本と世界の民主政治が変容するなか、理念と現実のはざまで政治指導者が果たすべき使命を多角的に検討しています。

政治指導者のあり方を問い直すことは、私たちが政治に何を期待し、どのような社会を望むのかを再確認することでもあります。混迷する現代に求められる政治的リーダーシップを、いまあらためて見据える一助となれば幸いです。

【内容】

  • 高市早苗はサッチャーになれるか 中西輝政 (京都大学名誉教授) 冨田浩司 (前駐米大使) 大乱の時代の政治指導者のあり方を考えるとき、世界史上の人物にヒントを求めるのであれば、チャーチルとサッチャーの名前を避けては通れない。チャーチルから見てとれる「危機の指導者」の要諦とは。高市早苗新首相が尊敬するサッチャーが貫いた信念とは。2人の稀有な指導者から、いま何を学ぶべきなのか
    中西輝政(京都大学名誉教授) 冨田浩(前駐米大使)
  • 永田町を救えるのは「対話型リーダー」だ 牧原 出 (東京大学教授) 多党化時代に突入したいま、安倍政権に見られた「牽引型リーダーシップ」はもはや通用せず、与野党との粘り強い交渉や国民の声に真摯に耳を傾ける「対話型リーダーシップ」が不可欠となっている――。日本を代表する政治学者が、変革期のリーダーシップと日本政治の未来を鋭く分析する 牧原 出(東京大学教授)
  • トランプが束ねる「特異な支持連合」 待鳥聡史 (京都大学教授) トランプのリーダーシップ・スタイルを見ると、じつに幅広い支持連合の上に立ちつつ、矛盾も抱える各派の立場を切り替えながら、政権を運営をしていることが特徴として浮かび上がる。その背景にあるのは、トランプの「無色透明さ」だ 待鳥聡史(京都大学教授)
  • 痛みを避けたメルケルが遺した負債 岩間陽子 (政策研究大学院大学教授) 人気も実績も、揺るがぬ支持も手にしていた。ではなぜいま、ドイツは迷いの中にあるのか。痛みを避け、波風を立てず、安定に徹した政権は、のちに何を遺したのか 岩間陽子(政策研究大学院大学教授)
  • 100年前の「少数与党政権」からの教訓 村井良太 (駒澤大学教授) 135年にわたる日本の憲政史を振り返ると、第一次世界大戦後の「憲政常道」と呼ばれた時代には、多くが少数党のリーダーとして首相となっていたことがわかる。多党化時代のいま、近代史から何を学ぶべきか 村井良太(駒澤大学教授)
  • 政治指導論が示す、あるべき地方首長像 佐藤 信 (東京都立大学准教授) 政治指導で論じられるのは国政に関することがほとんどだ。しかし、1700以上も存在し、私たちに身近な地方自治体にこそ、目を向けるべきではないのだろうか 佐藤 信(東京都立大学准教授)
  • 志ある女性たちを次のステージへ 村上フレンツェル玲 (一般財団法人村上財団代表理事) 村上財団が運営する「パブリックリーダー塾」は、政治家をめざす女性たちを支援し、3期目を終えた。女性リーダーを育成する意義や課題、そしてジェンダーギャップが解消された社会の姿とは 村上フレンツェル玲(一般財団法人村上財団代表理事)
  • 新宰相が呼びかけるべき「国民の覚醒」 伊吹文明 (元衆議院議長) 多党化が進み政局が混迷するいま、宰相には何が求められるのか。難局が続く自民党の進むべき道と、高市早苗新総理に課せられた使命とは。そして、この内憂外患の時代に「保守」政治家が果たすべき役割とは――。衆議院議長などを歴任し、2021年に政界を引退した伊吹文明氏に聞いた 伊吹文明(元衆議院議長)

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『Voice』は1977年の創刊以来、「衆知を集める」との当社創設者・松下幸之助の言葉を旨に、「日本と世界のあるべき姿」を追求し続けてきました。各界を代表する識者の声を現場感覚と中庸に基づく視点で編み、実行力を伴うビジョンを提起する総合雑誌です。ぜひお求めください。

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