沖縄の都市戦略からみた普天間問題
―県内移設は沖縄の利益に適う―

荒田英知 ((株) PHP総合研究所 政治経済研究センター長・主席研究員)

Talking Points

  • 振り出しに戻った普天間基地移転問題であるが、「危険性の除去」が重要であると同時に、返還跡地は沖縄にとってのフロンティア空間である。
  • 沖縄が東アジアで存在感を高めるためには、100万を超える人口集積がある本島中南部地域の都市戦略が重要であり、基地跡地は、その種地となる。
  • 一方、基地跡地には多数の民間地権者がおり、跡地利用の合意形成は容易ではない。段階的な利用計画を定め、地権者間の権利調整も含めた立法が必要となる。
  • 跡地利用を総合的に進めるためには、関係する立法権も含めて沖縄に委ねることが最善であり、「単独特例型沖縄州」をその主体とすべきである。
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