日本の危機管理力
金融危機・パンデミック・テロ・自然災害など、わが国を取り巻くリスクは、日々多様化・複雑化しています。
こうした中、PHP総合研究所「国家のリスク・マネージメント研究会」(座長・若田部昌澄/早稲田大学政治経済学術院教授)では、 国家が様々なリスクや危機に立ち向かい、国民の生命と安全を守るために何が必要か、検討を重ねて参りました。
その成果をまとめた本書は、金融危機や新型インフルエンザ対策といった喫緊の課題はもちろん、国制を規定する憲法はどうあるべきか、といった原理原則にかかわる領域も含めて、幅広い議論を展開しています。
終章「次の危機が起こる前に」では、国家の行う様々なリスク管理・危機管理に関する知見とその改善策についてまとめています。
本書が、国家のリスク管理や危機管理をめぐる議論や研究の活性化のきっかけになれば幸いです。
【内容】
<目次>
- 序章 国家のリスク・危機管理に向けて
(若田部昌澄/早稲田大学政治経済学術院教授) - 第1章 危機管理としての憲法
(河野勝/早稲田大学政治経済学術院教授) - 第2章 サブプライム危機と時価会計 (竹森俊平/慶應義塾大学経済学部教授)
- 第3章 政府の危機管理と過剰介入 (蟻川靖浩/早稲田大学大学院ファイナンス研究科准教授)
- 第4章 リスク・危機管理としてのマクロ経済政策 (若田部昌澄/早稲田大学政治経済学術院教授)
- 第5章 日本におけるテロ対策の展開 (金子将史/PHP総合研究所主任研究員)
- 第6章 巨大災害への対応とガバナンスの課題 (永松伸吾/人と防災未来センター研究副主幹)
- 第7章 健康危機管理からみた新型インフルエンザ対策 (箱崎幸也/自衛隊中央病院第一内科部長)
- 終章 次の危機が起こる前に~教訓と提言 (若田部昌澄/早稲田大学政治経済学術院教授)